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2026年9月

2026年9月27日 (日)

雨のあと、大原を歩く 彼岸花 京都大原

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山肌をゆっくりと流れる霧。その下に広がる里の景色から、大原の朝が始まった。

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霧をまとった山と彼岸花の赤。静かな田畑に、秋が少しずつ降りてきている。

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畑の畝をたどった先には山と集落。朝市には、土の匂いを残した野菜や栗が並んでいた。

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小さな川のそばに咲く彼岸花。少し色づいた木々の向こうにも、いつもの暮らしが続いている。

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草むらの奥にそっと咲く一輪と、雨粒をまとった赤。雨の日だから見つけられる表情がある。

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川音のそばに群れる彼岸花。山を背景にすると、その赤は大原の風景の一部になっていった。

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雫を抱えた花に近づき、草の中では少し離れて眺める。小さな秋を行ったり来たりしながら歩く。

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雨に濡れた草の穂にも秋の気配。歩き疲れた頃、ようやく朝のコーヒーへ。

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冷たい飲み物を片手に振り返ると、霧も雨も濡れた草も、全部がこの日の大原だった。

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雨の日にしか見えない大原

晴れた日の大原なら、きっともっと明るく、山も田畑もくっきり見えたのだと思う。

けれど、この日の景色には霧があった。山の稜線を隠したり見せたりしながら流れていく白い霧。
その下には畑があり、家々があり、小さな川が流れている。

朝市に並ぶ野菜や栗を眺めていると、ここでは美しい風景と日々の暮らしが、
特別に分けられることなく同じ場所にあるのだと感じた。

川沿いを歩けば、彼岸花があちらこちらに赤い灯りのように咲いていた。
雨粒を抱えた花も、草の向こうにぼんやり浮かぶ花も、晴れの日とは少し違って見える。
足元の名も知らない草まで瑞々しく、立ち止まる回数が自然と増えていった。

たくさん歩いて、少し疲れて、最後はコーヒースタンドへ。

冷たい飲み物を片手に振り返ると、霧も雨も濡れた草も、全部がこの日の大原だった。

晴れを待たなくてもいい。
そんなことを、雨上がりの里が教えてくれた気がする。

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Essay & Photography
by Koto

📍京都大原
📷 FUJIFILM X-T5 X-E5
📱iphone17pro
🐈2026/09/27

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2026年9月22日 (火)

建築と、もう一度向き合う一日 国立京都国際会館 ICC Kyoto Open Day

建築と、もう一度向き合う一日 国立京都国際会館 ICC Kyoto Open Day

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重く水平に伸びる外観から内部へ。想像以上の空間が、その先に待っていた。

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斜めに走る柱と梁。その力強い構造が、歩くたびに違う景色をつくり出す。

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壁をなぞる自然光と連続する灯り。暗がりの中で、光そのものが道標になる。

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無彩色の空間に差し込む鮮やかな色。近づくほど、ガラスの表情が見えてくる。

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重厚な建築の中に浮かぶ柔らかな灯り。見上げるたび、また違う表情に出会う。

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建築と一緒に時を重ねてきた家具。その形と色も、この空間をつくる大切な要素。

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人が座り、話し、行き交う。人の姿が入ることで、建築の大きさが見えてくる。

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巨大な建築を支える形や素材。その細部にも、静かな美しさが宿る。

 

歩いて。見上げて、立ち止まる。

何度巡っても、まだ見ていない景色がそこにありました。

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あとがき|建築と、もう一度向き合う一日

昨年2025年11月1日、京都モダン建築祭で国立京都国際会館を訪れました。

その日はガイドツアーに参加し、普段なかなか見ることのできない場所まで
案内していただきました。一般開放のプログラムやイベントもあり、
館内は大勢の人で賑わっていました。

建築を知るにはとても貴重な機会でしたが、写真を撮るという意味では、
じっくり建築と向き合うところまではいかなかったように思います。

実は、そのときの写真もまだブログでは紹介できていません。
いつかきちんとまとめたいと思いながら、季節だけが先に進んでしまいました。

そして今回、一般の方も入館できる「ICC Kyoto Open Day」に合わせて、
再び国立京都国際会館へ。無料開放です。

朝10時から夕方17時まで、ほぼ一日をここで過ごしました。
食事をしたり、本を読んだり、椅子に腰掛けて空間を眺めたり。
時間に追われることなく、カメラを手にオープンエリアを
何度も行ったり来たりしました。

巨大なコンクリートの柱と梁、大胆な斜線がつくる空間。
この建築を設計したのは、建築家・大谷幸夫。
丹下健三研究室で広島平和記念公園などの設計に携わったのち、
国立京都国際会館の設計競技で選ばれ、この建築を生み出しました。

台形を思わせる独特の外観、巨大なコンクリートの柱と梁、
繰り返される大胆な斜線。
どこを切り取っても、この建築にしかない強い個性があります。
それでいて、長い時間を館内で過ごしていると、
その力強さの中に不思議な落ち着きも感じられました。

そこに浮かぶ照明、鮮やかなステンドグラス、時代を感じさせる家具。
同じ場所でも、立つ位置や見上げる角度を少し変えるだけで、
また違った建築の表情が現れます。

そしてもうひとつ、今回の撮影には小さな節目がありました。

愛用しているFUJIFILM X-T5(2022年11月購入)が故障から戻ってきて、
これが復帰第一弾の撮影。故障するまでに切ったシャッターは100,672回。
ずいぶん一緒にいろいろな景色を見てきたカメラです。

1966年の開館から長い時間を重ね、それでもなお新鮮な驚きを与えてくれる建築。
そして10万回以上シャッターを切り、また手元へ戻ってきたカメラ。

少し大げさかもしれませんが、
そんな二つとゆっくり向き合えた一日になりました。

昨年の京都モダン建築祭の記録については、また改めて。
食事やこの日一日の小さな出来事も、別のお話にしたいと思います。

まずは16枚の写真から、
国立京都国際会館という建築のすごさを、少しでもお伝えできれば。

—— 国立京都国際会館にて。

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Essay & Photography
by Koto

📍京都・国立京都国際会館
📷 FUJIFILM X-T5
🐈2026/09/21

参考リンク
モダニズム建築 | 国立京都国際会館

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2026年9月13日 (日)

ONN — 温 静けさの温度。京都甘味処

ONN — 温
静けさの温度。
京都・新京極|2026.09.13

新京極の賑わいから少し離れたところに、静かに佇む茶菓子「温」。
知らなければ通り過ぎてしまいそうな入口です。
扉を開けると、街の音が少し遠くなり、そこだけ時間の流れがゆっくりになったようでした。

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窓から入るやわらかな光と、その向こうに見える緑。古いものの表情を残しながら、
丁寧に整えられた空間です。
華やかではないのに、視線を動かすたびに気になる景色が見つかり、
自然とカメラを向けていました。

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丸窓、棚に並ぶ器、ぽつんと灯る電球。
使い込まれた素材や、壁に落ちる光と影まで、ここではひとつの景色に見えてきます。
建物を見るときの癖なのか、つい細かなところまで眺めながら、静かなものを拾うように撮りました。

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一人だったのでカウンター席へ。目の前で丁寧にお茶を点てていただきました。
茶筅が動く様子と、その小さな音。カメラを構えながらも、いつの間にか撮ることより、
その時間そのものを楽しんでいる自分がいました。

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季節の和菓子と抹茶をいただき、カメラを置いてもう一度店内を眺める。
写真に残したくなるのに、撮ることを忘れてしまいそうになる場所。
新京極をぶらぶら歩いた日に、またふっと立ち寄りたくなる。「温」は、そんな場所でした。

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Essay & Photography
by Koto

📍京都・温
📷 FUJIFILM X-E5 & iphone17pro
🐈2026/09/17

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