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2026年8月23日 (日)

赤い灯りの向こう側 滋賀 萱野神社

赤い灯りの向こう側 滋賀 萱野神社

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境内へ続く道を埋め尽くす、無数の提灯。
昼とはまるで違う神社の表情に、足が自然と止まった。

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大きな御神燈の向こうに、幾重にも連なる赤い灯り。
ここから先だけ、別の時間が流れているようだった。

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近づけば、提灯の光は輪郭を失い、赤い霞へと変わる。
見慣れた境内が、少しずつ非日常へ沈んでいく。

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手前の赤を越え、そのさらに奥の灯りを覗いてみる。
提灯の隙間に、まだ知らない夜が続いていた。

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木々の枝と提灯が幾重にも重なり合う。
暗闇の中に浮かぶ文字までが、夜の景色の一部になる。

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赤い世界から少し離れると、静かに揺れる風鈴があった。
賑やかな灯りの途中で見つけた、小さな夏の涼。

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整然と並ぶ献燈。その一つひとつに名前があり、想いがある。
赤い光は、境内に集まった祈りまで照らしているようだった。

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左右から続く提灯に導かれるように、境内の奥へ。
振り返れば、歩いてきた赤い夜そのものが一枚の景色になった。

・・・

ESSAY|赤い灯りの向こうへ

夜の境内へ足を踏み入れると、
そこは赤い灯りに包まれていた。

幾重にも連なる提灯。
暗闇の中に浮かぶ文字。
奥へ進むほど赤は深くなり、
いつもの夜とは少し違う場所へ迷い込んだような気がする。

ふと頭に浮かんだのは、
『千と千尋の神隠し』の世界。

灯りの向こうに、もうひとつの世界があるような。
振り返ったら、さっきまで歩いていた場所がなくなっているような。

そんなことを想像しながら、赤い光の間を歩いた。

夏の夜は、ときどき不思議だ。

現実と物語の境目が、
ほんの少しだけ曖昧になる。

そんな夜の記憶を、写真に。

Essay & Photography
by Koto

📍滋賀 萱野神社
📷 FUJIFILM X-E5
🐈2026/08/22

 

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